日本赤十字北海道看護大学

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講演会「東日本大震災での活動を振り返り、未来へ繋ぐ」を開催しました。

  平成27年10月27日(火)に、石巻赤十字病院・看護副部長・津田佐都子先生をお招きして「東日本大震災での活動を振り返り、未来へ繋ぐ」と題して講演会を開催しました。一般市民の皆さまをはじめ学生ならびに教職員あわせて92人が参加し、津田先生の講演に耳を傾けました。
 まず、石巻赤十字病院について、東日本大震災前から災害に備えてマニュアルの作成や訓練を実施しており日頃から災害に対して高い意識があったことをお話ししました。
 次に、津田先生が東日本大震災での実際の体験として、震災当日に津波が襲ってきた時の様子、避難所では、看護師、看護学生数名で津田先生がリーダーとなり、物資や水が少ない中、傷病者の応急手当や体調不良者への看護活動を救護班が来るまでの1週間の活動をお話ししました。
 講演の後半では、東日本大震災が起きた後の石巻赤十字病院の活動について、最初は災害前の実施していた災害の訓練やマニュアルが活かされたが、その後、行政が機能せず、情報発信出来ず、傷病者の他に避難者も来たり、3日間備蓄した食料が少なくなるなど経験の無い事態のなか医師、看護師、職員の活動を映像を交えながらお話ししました。
 講演のまとめとして、まず自分自身の安全の確保、災害対策の基礎知識、地方自治体による避難訓練参加の継続、日常の備えなどが必要であること、災害看護は特別な事でなく、日常の看護の経験、実践を積む事が大切であるとお話ししました。最後に津田先生は、この震災を体験から便利な機械が発達しても、最後は人間がお互い支え合うことで乗り越えることが出来ることから、「人間を救うのは、人間だ」という日本赤十字社のキャッチコピーをとても感じた。全国からの支援に感謝をしていることを締めくくりの挨拶として講演は終了しました。
 この講演会に参加された皆さまには、東日本大震災から4年が経過しましたが、この講演を通して災害について振り返る良い機会になれば幸いです。