薬力学、薬物動態学、毒性学を網羅する医薬品全般について学習する。総論では薬の基本特性から薬物の作用点、薬物動態、法律等を学習する。各論では個々の医薬品の薬効、有害作用、薬物相互作用を疾患ごとに学習する。
生物学と化学を網羅した生化学は、正常な体の機能と病態を科学的に理解する。細胞小器官の機能と調節を学習し、細胞内の物質の移動や代謝を理解する。糖質・脂質・タンパク質から行われるエネルギーの産生を理解するとともに、病態時の変化を学習する。DNAをはじめとする核酸が関与する遺伝とタンパク合成に関して学習する。
看護における課題解決に取り組むために、様々な研究が行われる。また、病気の予防や健康増進を図るために数多くの保健統計調査がなされ、保健指標が公表されている。本特講では、研究を遂行する上で必要な代表的統計分析について具体的手法を事例データを用いて学習する。
実習で学習したチーム医療をふりかえり、医療安全対策の概略、事故発生のメカニズムと事故防止の考え方、自分自身の力で医療事故を回避する方策について学習し医療安全の基礎的知識を習得する。
薬物療法を有効かつ安全に行うためには、個々人の特性と使用する薬剤の特性とを的確に理解・判断する必要がある。臨床薬理学は薬と生体とを総合的に把握し、合理的な薬物療法を目指す。
災害大国日本では様々な種類の災害が絶えず発生する。万が一災害が発生した際の対応方法について、実践的演習を踏まえた開発・研究を行っている。特に、真冬に氷点下20℃を下回る北海道オホーツクフィールドを活用し、過酷な厳冬期の避難所を実証展開することで、北海道のみならず日本全体の冬期災害対策に資する研究を実践している。
著書
・Effects of dopamine, prostaglandins and digitalis on isolated abdominal vagus nerve in rats. in: Advances in neuroregulation and neuroprotection, Collin C et al. (eds), VSP, Netherlands. 2005
・看護学生とナースのためのベーシックナーシング,5.代謝と栄養,メディカルレビュー,2011
・患者を看る「薬の有害反応ハンドブック」,医歯薬出版,2011
・厳冬期!大規模災害にどう立ち向かうか,人道研究ジャーナル,5,144-149,東信堂,2016.
・フィンランド赤十字の取組みから考察する日本の冬期対策,人道研究ジャーナル,7,144-153,東信堂,2018.
・いのちと健康を守る避難所づくりに活かす18の視点,12.寒冷期,別冊地域保健,東京法規出版,2018.
・避難所環境におけるトイレと食事の課題,地域保健,51,18-21,2020.
論文
・5-Hydroxytryptamine (5-HT)-induced depolarization in rat isolated abdominal vagus nerves: involvement of 5-HT3 and 5-HT4 receptors, Research Communications Molecular Pathology and Pharmacology Vol. 109, 217-230, 2001.
・Effect of indisetron, a 5-HT3/HT4 receptor antagonist, on paroxetine-induced emesis in suncus murinus, Biogenic Amines, 22, 127-139, 2008.
・認知症の行動・心理学的症状に及ぼす最低用量を下回るスルピリド経口投与の影響(第2報), 応用薬理, 84, 67-73, 2013.
・寒冷地の冬期被災を想定した実証的災害対策への取り組み,北海道の雪氷,32,74-77,2014.
・冬期被災を想定した体育館型避難所演習の実践内容に関する考察, 寒地技術論文・報告集, 30, 122-127, 2014.
・暴風雪時の車内閉じ込め事象を想定した車内泊装備の検証, 北海道の雪氷, 33, 145-148, 2014.
・暴風雪被害から身を守る車両内装備品の実践的な評価, 北海道の雪氷, 34, 55-58, 2015.
・暴風雪の停電下に暖房避難所を展開するための実践的検証, 寒地技術論文・報告集, 31, 17-22, 2015.
・厳冬期の避難所における既設型シェルターシステムの有用性,北海道の雪氷,36,25-28,2017.
・冬期の避難所における段ボールベッドの防寒・保温効果の評価,北海道の雪氷,36,101-104,2017.
・厳冬期に無暖房で展開した体育館型避難所の安全性,寒地技術論文・報告集,33,79-84,2017.
・無暖房の冬期大規模収容避難所において睡眠に影響する因子,寒地技術論文・報告集,34,51-56.2018
・冬期の避難所におけるダクトヒーターを用いた暖房方法の有効性と安全性,寒地技術論文・報告集,35,102-107.2019
・備蓄型段ボールベッドの導入による避難所環境の改善‐平成30年北海道胆振東部地震において‐,平成30年北海道胆振東部地震建築設備関連被害報告書,空気調和・衛生工学会北海道支部,9-12,2019.
・災害関連疾患を軽減するためのトイレ対策,けんせつPlaza,https://www.kensetsu-plaza.com/kiji/post/29931(2019)
・厳冬期災害に対応した防寒型避難所の展開・支援策の検討,寒地技術論文・報告集,35,102-107.2020
・感染症ならびに低体温症対策を施した寒冷期災害の避難施設に関する検討,北海道の雪氷,40,57-60,2021.
・寒冷期の避難生活を想定した就寝資材の検討,日本衣服学会誌,64,9-13,2021.
受賞
平成26年 北海道雪氷賞 北の六華賞 日本雪氷学会北海道支部
平成28年 寒地技術賞 地域貢献部門 北海道開発技術センター
平成30年 北見医工連賞 北見医工連携研究会
令和元年 寒地技術賞 計画部門,北海道開発技術センター
令和2年 学術委員賞 日本災害食学会