日本赤十字北海道看護大学は、平成11年に世界自然遺産の知床半島が位置する北海道オホーツク圏の中核都市である北見市に、赤十字の2番目の看護大学として設立されました。
本学は、赤十字の大学としてhumanity(人道)を基本理念とし、赤十字看護の長い歴史から得た「実践の知」を具現化すべく、教育環境を整え、大学院博士課程を含めた教育を実施してまいりました。
現在、赤十字の看護大学は全国に6大学7学部ありますが、北は北海道から南は九州の看護大学まで赤十字の理念を掲げ、有機的に協働しております。また全国に91の赤十字病院を有する日本赤十字社と連携しておりますので、それぞれの大学の持つ「叡智」と「強み」は増強し、6看護大学を擁する日本最大の看護教育組織として、その強みを最大限に生かした教育施設・設備、人的環境を提供しております。
新型コロナ感染は、3年もの間、看護教育で大切にしている対面型の演習や実習に影響を与えてきました。そのようななかでも、周辺地域で多くの感染者が出た時は、本学の教員も、遠く紋別市や旭川市で保健所の積極的疫学調査(濃厚接触者への連絡等)に協力し、宿泊出張で深夜まで電話を取り続けました。
このような活動は、本学の教育理念であるhumanityにつながります。humanityは、時代や場所を選ばず看護にとって重要な理念です。その理念を大切にした教育を行う本学で、国際的な組織である赤十字の一員として、人々の健康と看護の発展のために学ぶことは素晴らしいことです。
今春からは、新型コロナ感染が収束に向かってきたことから、マスク着用が個人の判断になり、感染症法上の位置づけも5月8日から「5類」に引き下げられます。徐々に以前の活動を取り戻し、キャンパスが学生たちの明るい顔と声であふれることを期待しています。