教育理念等
教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
本学のカリキュラムの目的は、建学の精神である赤十字の理念に基づき、社会における看護専門職の役割を認識し、学際的・創造的に看護を実践していく基礎的能力を有する人材、看護学の発展に貢献する人材および国内外で活躍する人材を育成することです。
その目的を達成するため、「人間」「環境」「健康」「看護」「赤十字」の5つの基本概念を基に、カリキュラムを構成しています。
1. 教育内容
- 1)赤十字に関する知識と態度を身につけた看護を実践するために、4年間を通して段階的に赤十字関連科目を配置しています。また、赤十字の一員であることを自覚し、指導的立場で活動できるよう、日本赤十字社が付与している各種資格を取得できる選択科目も配置しています。
- 2)基礎科目では、人間性や社会性の資質形成と、看護の対象である人間を全人的に理解し、他者との関係性を発展させるために、人文科学、社会科学、自然科学および語学などを設けています。
- 3)専門基礎科目は、生命、環境、健康などを多面的に理解し、看護を実践するための基礎的知識を修得できるよう、生命科学・保健科学などで構成しています。
- 4)専門科目を、1年次から段階的に配置し、看護の専門的知識と技術を4年間にわたって連続的に学修し、習熟度を高めるようにします。
- 5)個別性を捉えた看護を実践するために、事実を的確に捉え科学的かつ論理的に思考したり、倫理的な視点から看護課題に取り組む機会を、基礎科目、専門基礎科目および専門科目のなかで取り入れています。
- 6)看護専門職の責任を自覚し、自ら学ぶ力を高め、自分の看護観を形成できるよう、管理・教育・研究に関する科目を配置しています。
- 7)保健師国家試験受験資格を取得できるコース(選抜制)を設置しています。これらの科目の中には、地域で暮らす人々の健康と生活を支える看護に対応できるよう、全ての学生が履修できる科目も設けています。
- 8)国際社会に関心を持ち、看護専門職として国際的に活動できるよう、科目を配置しています。
2. 教育方法
- 1)1年前期に開講する看護学入門では、大学で学ぶ上で必要な基本的態度や基礎的知識・スキルの修得をはかります。
- 2)主体的な学習をすすめるため、グループワークを取り入れた授業を行います。
- 3)臨床実践に近い状況を想定した演習に、客観的臨床技能試験(OSCE)を組み込んで、看護実践能力の向上をはかります。
- 4)3年次の臨地実習の実施前後に演習を設け、実習の準備と振り返りを行います。
- 5)臨地実習は、指導教員および臨地指導者から直接指導を受けながら学修を深めます。問題の発見や根拠に基づく問題解決方法の修得をはかるために、グループ学習も行います。
- 6)複数領域の知識を統合するための科目を設け、さらに、その能力を確認するための外部テストを導入することにより、国家資格に求められる能力修得をはかります。
3. 教育評価
- 1)科目ごとに規定に基づいた評価を行います。その結果を基に、履修者全体と各学生の到達状況を周知し、学生が自分の課題を把握できるようにします。
- 2)科目ごとに学生による授業評価を行い、授業内容の改善をはかります。
- 3)2年次の臨地実習開始前に客観的臨床技能試験(OSCE)を実施し、看護に必要な基礎的知識や技術、判断力の修得について評価を行います。
- 4)臨地実習には、各領域の授業科目の単位修得がないと履修できないという履修要件を設けています。
- 5)1~2年次終了時には、基礎看護学分野における臨地実習科目の単位修得がないと進級できないという進級要件を設けています。
- 6)1~3年次終了時には、卒業要件に係る科目の未修得科目が2科目以下でないと進級できないという進級要件を設けています。